羊毛のいいところは、「保温性、吸湿発散性、弾力性に優れ、燃えにくい」こと
敷き布団の素材にはいろいろな種類があり、どの素材がいいのか悩まれている方も多いと思います。
そこで今回は、羊毛(ウール)の敷き布団のメリット・デメリットをご紹介いたします。
羊毛は繊維の表面が縮れたような、うろこ状になっていることが特長です。
この独特な形状のおかげで、保温性、吸湿発散性、弾力性に優れているのです。
実は羊毛に水分を与えると、自然に熱を出して温かくなる、という特長があります。
人間が寝ている間は、冬でもたくさん汗をかくと言われていますので、
睡眠中にからだから出る汗に反応して羊毛は温かくなっていきます。
また、吸った汗を放湿する能力にも優れているので、いつでもさらさら快適な使い心地に。
羊毛はうろこ状の繊維が弾力性も生み出しています。
寝返りも打ちやすく、からだへの負担が少ない素材と言えるでしょう。
羊毛のよくないところは、「臭う」「ダニが湧きやすい」「体圧分散性がない」「へたれやすい」こと
臭いがダニを寄せ付ける原因に
敷き布団の素材としては優れた能力を持つ羊毛ですが、いくつかデメリットがあります。
一つ目は独特の臭いがあるということ。
羊毛の洗い方や加工の仕方、また産地や収穫時期によっても違いはありますが、
羊毛の敷き布団が全くの無臭ということはありません。
特に、湿気を吸ったままの羊毛の敷き布団は、より強い臭いを発することがあるので、
臭いが気になったら天日干しして乾燥させるようにしましょう。
また、この独特の臭いをダニが好むため、ダニが寄りやすいというデメリットがあります。
ですから、アレルギー体質の方にはあまりおすすめできませんし、
羊毛の敷き布団をお使いになる際には、こまめに天日干しするなどのお手入れをおすすめいたします。
体圧分散性がなく、単体使いができない
羊毛には弾力性があり寝返りが打ちやすいのですが、
体圧分散力はないため、からだへの負荷が肩や腰にかかりやすいと言われています。
人間が寝ているときというのは、からだが布団に沈み込んでしまう部分に特に負担がかかってしまうため、
腰痛や肩こりをお持ちの方は
体圧分散力がある敷き布団=からだへの圧力が均一になる敷き布団
に寝た方が良いと言われています。
特に羊毛の敷き布団の場合は、へたりやすいというデメリットもあるため、
腰やおしりの部分が薄くなりやすく、床につきやすくなってしまいます。
ですから、羊毛の敷き布団一枚での使用はおすすめできません。
羊毛の良さを発揮するためには、クッション性のあるマットレスなどとの使用をおすすめいたします。
今注目されているのは「高反発素材」
「羊毛にはいいところもたくさんあるのに、
臭いが出たりへたりやすいのはちょっとなあ…。」
と感じた方もいらっしゃると思います。
敷き布団の素材には良い面悪い面といろいろあって、悩んでしまいますよね。
そんな方に今注目されている「高反発素材」をご紹介いたします。
高反発素材というのは、先ほど少しお話しした体圧分散力がある素材です。
高反発素材はその名の通り、反発力が高い素材なので、
寝転がったときにバネのように押し返す力が働きます。
そのためからだへの負担を分散し、反発力によって寝返りも打ちやすいため、
からだへの負担が少なく眠ることができます。
ですから、腰痛や肩こりをお持ちの方にもおすすめの素材なのです。
商品にもよりますが、高反発素材は耐久性がありへたりやすいということもありません。長くお使いいただけると思います。
今回は羊毛の敷き布団のメリット・デメリットをご紹介いたしました。
敷き布団に求めるものや好みはそれぞれあると思うので、
是非ご自身にぴったりの素材を見つけてくださいね。